アイドルグループの寿命はいつまでか(平均年齢から考える)① | 外資系戦略コンサルタントの視点から見たアイドル・ビジネス

2011/09/18

アイドルグループの寿命はいつまでか(平均年齢から考える)①



みなさん こんにちは。

今日はアイドルグループの平均年齢と年齢分布から、

℃-uteはアイドルグループの中で現在どのポジションにあり、

そして、

アイドルグループとして活動するためにどのぐらいの時間が残っているかについて

知りたいと思ったため、まずはアイドルグループの平均年齢と標準偏差を求めました。




アイドルグループがどれぐらい生存できるかは様々な要因によって決まります。

・グループとしてメンバーの入れ替えはあるか

・プロダクションの利益が維持でき、アイドルに継続して投資できるか

・ファンの期待にアイドルが応えつづけることが出来るか

・スキャンダル等が多く生じさせないために、メンバーのモラルを維持できるか

などです。


しかし、アイドルにはファン側からみた場合、

ある程度、構成メンバーの年齢層によってファンとなるグループを選別する多くみられるため、

本日はこのような分析を行ってみます。



平均年齢の算出は皆さんご存知だと思いますが、

標準偏差というのは簡単に言うと、

そのグループがどのぐらい年齢の幅をもってバラついているかを表します。


数値が大きいほど、年齢のばらつきがあり、

数値が0に近いほど、年齢のばらつきがないことを意味します。

なぜ、このような数値を求めるかというと、

同じ平均年齢15歳の4人組アイドルグループであっても、

皆の年齢が15歳のアイドルグループ(標準偏差:0)と

グループの2人が1歳、残り2人が29歳のアイドルグループ(標準偏差:16)は

全然意味合いが異なります。(というか後者は親子アイドル? (笑) )



さて、1時間近く時間を掛けて頑張って20グループの平均年齢と標準偏差を求めました。

以下が表になります。





各タブには算出したアイドルグループのメンバー名と生年月日、年齢を記述してあるので、

興味あれば見て下さい。

(ちなみに元はExcelの関数を使って算出しているので、日付の更新が行えるのですが、

Google Docsにインポートすると関数が死んでしまったので2011/09/18現在の値になっています。)


そして、この表に書かれているGI値は次回以降で使うので現在は無視して下さい。


さて、次に表形式だと比較しづらいのでグラフ化します。
(ハロプロ関係のグループは赤色で記述)

























若干、特徴点について説明します。

まずは平均年齢が最も低いさくら学院は

学校生活とクラブ活動をテーマに色々な分野で個性を表現していく「成長期限定!!」ユニット、メンバーは原則として義務教育終了の中学3年の3月でさくら学院から卒業する。 from Wikipedia

のように、義務教育(中3卒業)以下のメンバーで構成されているため、

このポジションを維持し続けるグループと言えます。


次に平均年齢が最も高いSDN48はAKB48の姉貴分ユニットとして、

社会人を中心に構成されています。また年齢層も21~33歳と幅広く、標準偏差も高めです。


最後に、モーニング娘。は平均年齢は18歳と全グループの平均年齢と同じですが、

9人中13、14歳メンバーが4人、21~25歳メンバーが4人と年齢のバラツキが大きいため、

標準偏差の値が最も高くなっています。


さて、℃-uteの話になりますが、全グループの平均年齢が18歳に比べ

1歳低い17歳となっていますが、意外とアイドルグループの中では若いことにびっくりしました。

若い中でのあのパフォーマンス力ですから、まだ今後は長いようにも思えます。


今回は全体の俯瞰が主なテーマなので、

℃-uteが現在アイドルグループ全体でどのようなポジションにいるかについての詳細な分析は

次回以降に回します。


さて、今回の分析の目的は、

・ファンにとってアイドルグループの年齢層が選別のキーとなるため、その情報収集として

・アイドルグループの平均年齢として寿命はいつか

を理解することなので、

この結果から、グルーピング化を行います。


























以上のようなグルーピングになりました。


大学生相当メンバーを中心としたグループを前半と後半に分割した理由があります。


それは、後半に含まれるグループ

KARA, 少女時代、SCANDAL、Perfumeは他のグループと違った明確なポジショニングがあります。

KARA,少女時代は韓流アイドルグループとして、モデルのようなスタイルと、

ダンスのレベルが高いことにより人気を博していますし、

SCANDALはロックバンドアイドルとして、Perfumeはテクノポップアイドルとして、

確立されたポジションを保持しています。


以上の結果から平均年齢が20以上になると、明確なポジショニングができていない限り

アイドルグループとして生存することは難しいことがわかります。

(逆に言うとアイドルグループとしての脱却に成功する必要があります。)


これを考えると、

高校生中心メンバーのグループ 及び 大学生(前半)グループ

はグループ数から考えるとかなり厳しい競争が繰り広げられていて、

2,3年を使って如何に明確なポジションを確保し、

息の長いアイドルとして愛されるか日々奮闘しなければいけないという、

弱肉強食の世界ですね。。。。。


今日は文章も長くなったので、この程度の概要の分析で終了します。

次回以降はもう少し深堀りしていきます。


さて、話は変わりますが、このグラフを見ると、

ハロプロのグループは前半3つのグループに上手い具合に配置されているため、

バランスの良いアイドルポートフォリオを持っているのかもしれません。

(Buono!はBerryz工房と被っていますが、同一メンバー構成でコンセプトも異なる)


特にスマイレージの新メンバー加入によって、平均年齢を落としたのも、

ハロプロ内のポジショニング調整だった可能性もあります。

(それを狙ってやったかどうかは謎ですが。。。。)



それでは、

ばいちゃーこ!

4 件のコメント:

  1. りょーいち2011年9月19日 2:56

    twitterをフラフラしていてこの記事にたどり着きました。
    面白い分析ですね。
    ハロプロ系が上手く分散されてるのは、グラフを見てなるほどと思いました。
    確かに各ユニットのイベント等を見ても若干客層が違う気もしますし。

    このデータ、過去5年分ぐらいあると未来が見えるかもしれないですね。
    (データ収集が相当大変そうですが。。。)

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  2. いまちゃん2011年9月23日 8:54

    最近懐古厨でダメだなぁと思うんですが、
    初期℃-uteの年齢に対するパフォーマンスレベルの高さが
    いかに異常だったか
    一番最初の頃のデビュー前のわっきゃないの動画とかを見ると
    完成度の高さに驚かされます。

    今はそれ以上に当然レベルが高いですが
    長年やってきてるのでできて当たり前の部分もあり
    凄さが感じられにくくなってしまってます、自分が。

    やはり昔から℃の特徴というか
    カラーの出し方が一番ネックで
    ずっと成功してきていないポイントだと思ってます。

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  3. いまちゃんさん

    コメントありがとうございまっす!

    確かに、当初からBerryzも℃-uteもパフォーマンスレベル高いですよね。

    >凄さが感じられにくくなってしまってます、自分が。

    多分、それは多くのファンの皆さんもそうだと思います。
    というのも、人間って常に自分の20%程度の期待値を超えないと感動しない我侭な生き物みたいです。(笑)

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  4. りょういちさん

    時系列は分析するときに考えたんですが、
    仰るとおり大変なんでやめちゃいましたw

    1980年代ぐらいからやってみると面白い結果でそうですよね。

    多分、モー娘。とAKBあたりでガラっと変わりそうです。

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