さて、今回は初の試みでシリーズ化した分析を行います。
色々とエンターテイメント市場や℃-uteの現状を知るに連れて以下のことを思いました。
市場分析、製品(℃-ute)の現状分析、競合分析を行った上で、
1年以上かけて戦略を練っても、今の℃-uteにははっきり言って役に立ちません。
なぜなら、残されたあまりに時間は少ないのですから。
多少、戦略についての仮説は持っているので、
それに逸れない形でネクストアクションを小出しにした方がいいのかなと思ったので、
今回のシリーズ化ではそこまで出してみたいと思います。
ということで、
このシリーズでは分析を主眼においた記事とそこから考えられるアクションに分けて書きたいと思います。
内容は以下のような感じ
①は、Google Insightsによって、岡井千聖の踊ってみたがどのような現象だったのかの全体的な定量分析
②は、Youtubeの統計データから、各アップロード動画に関して定量分析
③は、①と②の事実と課題を組み合わせて、施策に持っていく分析
そして最後に別立てで施策を考える内容
ちなみにあまり定性分析は行いません。
というのも岡井千聖の「踊ってみた」のムーブメントは
俗に言われる経験価値の共有によって起きた1例で、特殊な例ではないからです。
これを1、2週間掛けて書けたら良いかなと。
分析に入る前に二つ注意点
1つ目は僕はよくこのブログの定量データとしてGoogle Insightsのデータを持ってきていますが、
Google Insightsの人気度という数値は、検索がどれぐらいのボリュームで行われたかの値です。
人気というと、良いニュアンスで用いられますが、
例えばスキャンダルによって悪い意味で検索され手も人気度は上がります。
人気度というよりは注目度の数値だと思ってください。
2つ目は、人気度の算出根拠となる検索ボリュームは、
検索したユーザー数×検索した回数に分解できます。
ある検索数が増大したときに、その他の検索数が誘発的に検索された場合、
検索した回数はあまり変化がないと考えられるため、
人気度の変化はユーザー数の変化と乱暴に考えても
あまり影響はないとの考えのもと下の分析を行います。
例えばスキャンダルによって悪い意味で検索され手も人気度は上がります。
人気度というよりは注目度の数値だと思ってください。
2つ目は、人気度の算出根拠となる検索ボリュームは、
検索したユーザー数×検索した回数に分解できます。
ある検索数が増大したときに、その他の検索数が誘発的に検索された場合、
検索した回数はあまり変化がないと考えられるため、
人気度の変化はユーザー数の変化と乱暴に考えても
あまり影響はないとの考えのもと下の分析を行います。
ということで、前置きが長くなりましたが
℃-ute岡井千聖の「踊ってみた」で何が起きたか①
について
今回はかなり軽めです。
(扱う題材が少なすぎて・・・・)
まずは岡井千聖の踊ってみたの概要ですが、
動画共有サイトでは、素人の人々がアイドルなどのダンスを
コピーやアレンジをし、アップロードすることによって楽しむ文化が存在していました。
その中で、アイドル本人が踊ってみたという、素人の文化に対し、プロが参加したという
逆転の発送で世間の注目を集めたというムーブメントです。
岡井千聖は以下の6本の動画をアップロードしています。
(時系列順)
1本目 2010/11/09 Danceでバコーン!を踊ってみた 【岡井千聖(本人)】
2本目 2010/11/10 大きな愛でもてなしてを踊ってみた【岡井千聖(本人)】
3本目 2010/11/11 FOREVER LOVEを踊ってみた【岡井千聖(本人)】
4本目 2010/11/25 まっさらブルージーンズを踊ってみた【岡井千聖(本人)】
5本目 2010/11/25 LOVE涙色を歌って踊ってみた【岡井千聖】
3本目 2010/11/11 FOREVER LOVEを踊ってみた【岡井千聖(本人)】
4本目 2010/11/25 まっさらブルージーンズを踊ってみた【岡井千聖(本人)】
5本目 2010/11/25 LOVE涙色を歌って踊ってみた【岡井千聖】
6本目 2011/01/10 夢見る15歳を踊ってみた 【岡井千聖】
これを時系列でグループ化すると
第一フェーズ(11/09-11の3本) 第二フェーズ(11/25の2本) 第三フェーズ(1/10の一本)
に分割できます。
まずはいつも通り、Google Insightsのグラフから。
このグラフから読み取れる結果は以下です。
(このグラフから期間での比較等を分析した結果です。)
【岡井千聖踊ってみたの結果】
岡井千聖への影響:
℃-uteへの影響
これを時系列でグループ化すると
第一フェーズ(11/09-11の3本) 第二フェーズ(11/25の2本) 第三フェーズ(1/10の一本)
に分割できます。
まずはいつも通り、Google Insightsのグラフから。
このグラフから読み取れる結果は以下です。
(このグラフから期間での比較等を分析した結果です。)
【岡井千聖踊ってみたの結果】
岡井千聖への影響:
- 踊ってみた直前と比べ、33倍~50倍近い注目度を獲得した。(第一フェーズの週)
- 第一フェーズによりアイドル本人の出演により話題となったが、急激に注目を失い、
第二フェーズの動画2本は再び注目を巻き戻すアクションにならず人気度の維持を1週間延長した結果になった。(第二フェーズの週)
- 第二フェーズと第三フェーズの間で踊ってみた直前に比べ約3~5倍の人気度を維持した。
(前述より3~5倍のファンを獲得したと言い換えても良い)
- 第三フェーズにより第一フェーズの約三分の一の人気度を獲得した。しかし、その後は話題を維持できず、人気度は減少
- 結果として岡井千聖のファンは2~3倍程度増加した(2011年6,7月現在)
℃-uteへの影響
- 岡井千聖の踊ってみた(第一フェーズ)によって℃-uteは2倍の注目度を獲得することになった。
- 岡井千聖への興味から℃-uteへの興味が移ったユーザが20%程度存在する。
- ℃-uteは1ヶ月後には当初の注目度に戻るが、岡井千聖の踊ってみたにより最低でも5%、最高で10%程度新規ファンの獲得ができた。
- 第三フェーズの動画により℃-uteは10%程度注目度を獲得した
【課題】
- 全体として岡井千聖の踊ってみたが単発のムーブメントになり、それを発展・維持する仕組みがないため、人気度が時間と共に減少した。(ブランドマネジメントの欠如)
- 岡井千聖への注目を維持する仕組みがなかった
- 岡井千聖→℃-uteへの注目に変換する仕組みがなかった
ということで、簡単に「℃-ute岡井千聖の「踊ってみた」で何が起きたか①」を終わります。
②はYoutubeの統計データを使って面白いデータが出ているので、
それについて書きます。
ばいちゃーこ
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