2012年の℃-uteの振り返りと今後を考える② | 外資系戦略コンサルタントの視点から見たアイドル・ビジネス

2012/12/14

2012年の℃-uteの振り返りと今後を考える②



2012年の℃-uteの振り返りと今後を考える①
の続き

前回は、メジャーな競合アイドルと℃-uteの検索数、CD販売数、ライブ動員数
の視点で比較しましたが、
今回は℃-uteの1年間について深堀したいと思います。




まずは、全体期間の注目度の推移

℃-uteの注目度推移(デビュー以後)
以上のグラフから分かるように2010年の℃-uteは低迷期に属しており、
最も注目されたレコード大賞最優秀新人賞受賞時の2/5以下に注目度が落ちていた。

それ以後、岡井千聖の踊ってみたを契機に、℃-uteの注目度は急上昇しており、
ネットメディアを中心にした注目を浴びるようになったのが、2011年~2012年初期である。

過去に岡井千聖の踊ってみたについて分析した記事は以下
℃-ute岡井千聖の「踊ってみた」で何が起きたか①
℃-ute岡井千聖の「踊ってみた」で何が起きたか②-1
℃-ute岡井千聖の「踊ってみた」で何が起きたか②-2

実際、彼女の踊ってみたの影響は大きく、彼女が動画を公開した2010年11月を境目に、
℃-ute全体への注目度も1.5倍程度増加しており、それが維持されていることが分かる。

次に転機は2012年に訪れる。2012年4月の「第2回アイドル横丁祭!!生バンドスペシャル」
を境目に更に注目度が1.5倍近く増大する。

彼女達が初の対バン形式で他のアイドルたちと共演し、
他のアイドルのファン達やメディアから高評価を得ることによって、
雑誌やメディアからの注目を浴びるきっかけとなった。

今現在の℃-uteの検索数は過去に最も注目された、
レコード大賞最優秀新人賞受賞時と同じ注目度を誇っている。

現在の女性アイドルブームという全体の底上げがあるにせよ、
最もインパクトのあるマスメディアの露出と同程度の注目度を
現在保持していることは特筆すべきである。

次に、注目度が増加した3つ目のフェーズを迎えた2012年の一年間について見る。
℃-uteの2012年注目度推移
以上のように、検索のピークを迎えるのは、
アイドル横丁、℃-uteの日、ベストアルバム発売及び冬ライブツアー初日の3つの点である。
また、検索数は単調増加しており、徐々に多くの注目を浴びていることが分かる。

これに関して、特徴的なのはTV出演等による注目ではなく、
ライブ前後に上昇していることから、彼女達がライブを中心として評価されていることが分かる。
この結果は、
①で書いたライブ売上をほぼ一ヶ月で1億4千万円近く上げる原動力になっていることと一致する。

℃-ute全体の1年の振り返りとしては以上ですが、
最後に℃-uteの注目度の上昇の裏には
鈴木愛理の存在は大きいことについて述べたいと思います。
(一応、僕は岡井千聖推しであることは前置き)

彼女はメンバーで唯一℃-ute全体の検索数を超えるていることが
以下のグラフから分かる。
彼女がゆび祭りにBuono!として出演し、TVで放映されることによって
℃-uteの注目度もそれに伴い増加しているし、
彼女の雑誌のグラビア露出による上昇も見られる。

実際、他のアイドルヲタクの友人も鈴木愛理を発端として℃-uteの良さに気付く人が多いので
エースとして℃-uteの新規ファンを獲得する人材としての能力は特記すべきものがあると共に、
彼女の活動が℃-uteの現在の人気に果たしている役割は大きいことが分かります。

ということで、℃-uteの2012年の活動の振り返りを以上として、
次回は、℃-uteの来年の活動について述べたいと思います。

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