なぜ「Buono!」は「けいおん!」ブームに乗らなかったのか① | 外資系戦略コンサルタントの視点から見たアイドル・ビジネス

2011/12/04

なぜ「Buono!」は「けいおん!」ブームに乗らなかったのか①



いつもは分析に主眼をおいてブログの記事を書いているので、

今日は若干違う角度から書いてみたいと思います。




過去の内容について、

"なぜやらなかったのか"という仮定の話をすることは好きではないのですが、


今回はBuono!を題材にして、

過去の環境下でこんなアクションすれば良かったのに~と思う案を作ってみたいと思います。





(過去の仮定の話が好きじゃないのは、

ほとんどがこういった内容が批判だけに終わってしまいがちというだけで、

失敗学などの過去の失敗例から原因は何だったのかを抽出して、

次の成功に生かすのは大賛成です。)


そして、なぜ今これについて書いたのかというと、

ぱすぽ☆がロック化計画なるものを発動しており、

Buono!のロックアイドルという希少性が失われる可能性があるかなと思ったのです。


まず、Buono!をあまり知らない方のためにBuono!について書きます。

Buono!は℃-uteの鈴木愛理、Berryz工房の嗣永桃子、

夏焼雅の3人で構成されるグループであり、

ハロプロの中では珍しくコンセプトがハッキリしています。


そのコンセプトはロックアイドルです。

特にこのコンセプトは斬新ではないのですが、

ハロプロの中でも音程や声量の安定性と、感情表現が上手な3人のボーカルと

プロのバックバンドであるDolce(ドルチェ)から構成されているため、役割分担がはっきりしていて、

アイドルが片手間に楽器を練習しましたといった中途半端さが無い

バランスの良いグループ構成になっています。

(注:DolceはBuono!のメンバーではなく、バックバンドという扱いで、全ての楽曲やライブ

にDolceが参加しているわけではない)

まずは、ライブ動画を張っているので見てみてください。




動画を見ていただいたら分かるように、Buono!はしっかりしたロックサウンドをバックに、

ロックアイドルというコンセプトを超えないバランスで歌う3人がこのグループの魅力です。


さて。Buono!のコンセプトであるロックアイドルには競合が存在します。

それはガールズバンドというカテゴリーです。


ガールズバンドはプリンセスプリンセスやWhite Berry、ZONEなど、

通常1世代に1,2組のバンドが存在する安定した市場が存在します。


その中で現在ではSCANDALがガールズバンドの代表として挙げられますが、

過去のガールズバンドと比較した場合、

SCANDALは容姿に重点を置いているところがあるため、

ロックアイドルと同じカテゴリーに含んで考えた方が良いでしょう。


(その他にガールズバンドとしてチャットモンチーも挙げられますが、

楽曲性の高さから通常のロックバンドグループに含めて考えた方が良いと思います。)


ということで、Buono!自体とロックアイドルの現状に関する概要の説明は以上とします。


話は変わりますが、もし僕が明日アップフロントグループに転職し、

どこか一つハロプログループのマネジメントを任せるから選んでと言われた場合、

大好きな℃-uteではなく真っ先にBuono!に飛びつきます。


というのもBuono!のコンセプトが明確であり、

製品(Buono!)が実際このコンセプトを体現しうる能力(Capability)を有している上に、

そのコンセプトにマッチする市場が一定規模存在しているため、

マーケティングプランが作りやすいからです。

(妄想ばっかですんません(笑) )


さて、話を本題に戻しましょう。


次に、けいおん!についての説明です。

これに関してはあまり知識がないのですが、

けいおん!は漫画を原作したアニメシリーズで、

女子高生である平沢唯、秋山澪、田井中律、琴吹紬、中野梓の5人組がバンドを形成し

そのキャラクターの日常生活及び軽音楽部での活動を中心としてストーリー展開しています。






























アニメシリーズは

第一期として「けいおん!」が2009年4月~2009年6月、

第二期として「けいおん!!」が2010年4月~2010年9月においてTVで放映され

そして2011年12月3日に映画放映が開始されました。


けいおん!がどれぐらい人気だったかについては、

Google Insightsのグラフを引用したいと思います。




上のグラフから分かるように

けいおん!の人気ピーク時はAKB48と近い数値になっており、

これから、けいおん!の人気は大変高く、社会現象になっていたことが分かります。


その結果


CDはアニメ版第1期の終了時点で、

シングル・アルバムを合せた関連CDの総売上枚数が100万枚を突破し、

また音楽配信の総ダウンロード数も100万ダウンロードを突破しました。


そしてDVDやBDについてはシリーズ累計売上枚数が50万枚を突破し、

オリコンランキングでの首位獲得も通算9作目と歴代首位タイ記録を達成してるようです。


それ以外については、Wikipediaを御覧ください。

WIkipedia:けいおん!


けいおん!に関しての簡単な説明は以上とします。

今回は、Buono!とけいおん!の説明でかなり長くなってしまったので、ここでひとまず終了します。


次回は、けいおん!が社会や経済に対してどのような影響を及ぼしたかについて述べます。


ばいちゃーこ!

3 件のコメント:

  1. 面白い(^-^)

    次回作も楽しみにしてます。

    こんなショボいコメントでスミマセン(^^;;

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  2. >uc0085さん

    コメントありがとうございまーっす。

    がんばりまっす。

    twitter上でも引き続きお付き合いください!

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  3. はじめまして!

    あなたのブログに巡り合えて興奮してます。

    僕も、Buono!こそが、ハロプロ内において一番可能性を秘めているグループだと思ってます。

    一般に知られてないのが、あまりにおしい・・・

    アイドルの戦略ってほんと興味深いですよね。

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