外資系戦略コンサルタントの視点から見たアイドル・ビジネス

2015/09/05

アイドルが学ぶマーケティング講座・第三講「自分の魅力を効果的にターゲットに伝える方法とは」



変化の激しく不透明なアイドル業界。今、アイドル自身が自分の魅力を発信していく必要性が高まってきています。この企画では、海外に500万人以上のファンを持ち、日本のKawaii カルチャーを世界に発信するTokyo Girls’Updateが主催となり、外資系戦略コンサルタントの講師(CuteStrategy氏)としてアイドル本人たちが経営理論やマーケティング手法を学んで身に着けることに挑戦します!
第一講第二講の様子は各リンクからご覧になれます。


左から、今回生徒役の寺嶋由芙、森咲樹、石川野乃花、空井美友、濱野舞衣香

・自分の魅力を効果的にアプローチする方法とは


前回はそれぞれのビジョンと目標を生徒(アイドル)のみなさんに考えてもらいました。アイドルが学ぶマーケティング講座、いよいよ最後となる今回は自分の個性・能力・知識・外見をどう効率の良いアプローチに組み込むかの方法をテーマに学びます。




2015/08/22

アイドルが学ぶマーケティング講座・第二講「目指せ!理想の将来像」

変化の激しく不透明なアイドル業界。今、アイドル自身が自分の魅力を発信していく必要性が高まってきています。この企画では、海外に500万人以上のファンを持ち、日本のKawaii カルチャーを世界に発信するTokyo Girls’Updateが主催となり、外資系戦略コンサルタントの講師(CuteStrategy氏)としてアイドル本人たちが経営理論やマーケティング手法を学んで身に着けることに挑戦します! 第一講の様子はこちらからご覧になれます。

●セルフ・プロデュースはどう行うべきか?

前回は、現代アイドルの置かれている状況、アイドルのセルフ・プロデュースの重要性、アイドルも知っておくべきビジネスやマーケティングの基礎について紹介しました。今回は、セルフ・プロデュースを行う上で欠くことのできない将来の理想像と課題の設定をアイドルの皆さんと一緒に行います。
左から、今回生徒役の寺嶋由芙、森咲樹、石川野乃花、空井美友、濱野舞衣香

そもそもセルフ・プロデュースとは、単なるキャラづくりのことを指しているわけではありません。ここでのセルフ・プロデュースとは、自分の魅力を最大限に引き出し、それを求心力として利用し多くの人を魅了し、自分のビジョン(将来の理想像)に向かって効率よくアプローチする方法を考えることを指します。


そこで、セルフ・プロデュースを行うためにはまずビジョンの設定が必要となります。自分の理想像となるビジョンを設定することによって、自分の進むべき方向を明確に示す必要性があるからです。

2015/08/17

アイドルが学ぶマーケティング講座・第一講「アイドルが提供する最大の価値とは」


●アイドルはマーケティングの最前線にいる?

みなさんは、「アイドル」と「マーケティング」を掛け合わせて考えたことはありますか?

アイドルというと一般的には歌やダンスに彩られた華やかな世界が想像されますが、アイドル業界は変化が激しく、まずます不透明な業界になりつつあります。そうしたなか、アイドルが自らの頭で考え自分自身の魅力を発信していくことの重要性は高まっています。そこで本企画では、海外に500万人以上のファンを持ち、日本のKawaii カルチャーを世界に発信するTokyo Girls Updateが主催となり、経営学やマーケティング理論に精通し「アイドルはマーケティングの最前線にいる」との持論を持つ外資系戦略コンサルタント、CuteStrategy氏を講師に招き、現役アイドルの方々にマーケティング理論を学んでいただきました。

彼女たちは夢の実現のためにどのように考え、どのように行動すれば効率的なアプローチができるのか――。今までにないこの試みは、果たしてどのような結果になるのでしょうか。

これから計3回にわたる本企画の第1講は、アイドル市場の変化、アイドルのセルフ・プロデュースの重要性、そしてマーケティング理論に入る前の基礎などをダイジェストでお届けします。

●生徒紹介

2011年からアイドルとして活動しており、今年5月20日にメジャーデビューを果たした寺嶋由芙。ゆるキャラとのかわいらしいコラボレーションで注目を集めています。
「ソロで活動しているので、自分のやっていること、やりたいことをもっと発信できるようにならないといけないと思っています。今は私のファンでない方にも情報を届ける方法を知ることができればいいなと思っています。新規ファンを増やしたいです!」(寺嶋)

寺嶋由芙


11年から活動しており、今年7月5日に日比谷野外大音楽堂で3000人を魅了したアップアップガールズ(仮)所属の森咲樹。
「道重さゆみさんや嗣永桃子さんなど事務所の先輩にはセルフ・プロデュースに長けている人々がいて、みなさんそれぞれ輝いています。そこに関して私はまだ足りていないと感じているので、私もセルフ・プロデュース力を上げたいです!」(森)

森咲樹

著名な社会学者でもある濱野智史氏が総合プロデューサーを務め、14年末から活動開始した「アイドルが自らアイドルをプロデュースしていく」という新しいかたちのアイドルグループPIPからは、濱野氏とメンバーの石川野乃花(リーダー)、空井美友、濱野舞衣香の4名。
「グループのコンセプトから自分自身と他のメンバーのプロデュースも考える必要があります。私はリーダーとして、今日はたくさん学んで帰りたいです」(石川)

左から濱野舞衣香、空井美友、石川野乃花

●アイドル市場の概要

まず簡単に、国内アイドル市場の現状について説明していきます。下記の図のように、日本人のアイドルに対する興味度は年々下がっており、ブレイクするアイドルは小粒化してきています。



2015/07/19

アイドルが学ぶマーケティング講座開催と企画書の公開

みなさん こんちわ。CuteStrategyです。
超お久しぶりです。前回の更新から9ヶ月以上も経過してしまいました。

半年以上更新しないのも通算3度目ですが、このブログの更新は完全に僕のモチベーション次第になってしまうところが大きいので、気をなが~くお付き合い頂ければ幸いですm(_ _)m

さて、表題の通り、アイドルが学ぶマーケティング講座を、海外に500万人ものファンを持つTokyo Girls Updateさんの元で7月中旬に開催しました。(ワー パチパチ)

コンテンツとしてメディア上の記事になるのは7月末~8月上旬から順次投入みたいなスケジュールです。

不透明で複雑化していくアイドル市場において、どう対応してよいか分からず苦悩しているアイドルは多くいると思います。そのアイドルが大企業を中心に戦略コンサルティングを数多く実施した講師から経営理論やマーケティング理論を学ぶことで、彼女たちの頭の中を整理してもらい、PDCAサイクルを自身で回すことでセルフ・プロデュース力を鍛えてもらおう!というのが、この企画のテーマです。

このエントリーの最後に企画書と僕のプロフィール(みたいなもの)も開示するので興味あれば読んでみて下さい。
(全部で1時間ちょっとで作ったので、手抜き部分が多いですが何かの企画書作りの参考にでもなれば)
(資料の一部は個人情報などのためマスキングしてあります)

2014/10/13

157種37万エントリーのアイドルブログを分析してみた~時系列編~

みなさん こんちわ。CuteStrategyです。

今回は前回書いた
各アイドルのファン獲得力の比較からわかること
の続きで、アイドルのブログに関する話です。

前回のエントリーは一般向けに書いたものではなく、
メモ程度のものだったので反響は全然なかったのですが(笑)、
書いていて自分自身が面白いので、続編を書きたいと思います。
今回のエントリーもメモみたいなものなので、そこらへんご了承下さい。

前回のエントリーで、
今回のデータで結構面白いことが分かったので、 ブログのいいね数とコメント数を取得するスクリプトあったら、 もっと長い期間や推移が分かったりするので誰か書いて下さい 泣

とポツンと最後らへんに書いたところ、
なんとけんとぉぉ↑↑さんからこんな嬉しいリプライが。
こちらのプログラムを僕の方で以下のように変えてみました。
 ・外部のブログURLのリストファイルを読み込み
 ・1エントリーごとのデータ取得だと数が多くなるので、月次サマリーに変更
 ・旧テンプレートのブログに対してはデータ取得できなかったので対応
 ・日時データの形式がブログによって異なるので、各種日時データに対応

プログラムを触ったのは入社1、2年目にExcelマクロ書いて以来....
懐かしさと面白さの感情を抱きながら改変しました。

前回の対象データは、17個のアイドルに関して2014年6月1週目の期間でしたが、
今回は67個のアイドルグループ(157ブログ)の37万エントリーで全期間(2007年7月以降)と大幅に増えました。
けんとぉぉ↑↑さんありがとうございます!

今回分析する対象のアイドルは、
・Amebaブログで現在もブログを更新しているアイドル
・ブログのアイドルカテゴリのランキングで300位内に入っている
・グループのほぼ全員が書いている(48G以外)
という条件でスクリーニングした結果、以下の67グループにしました。

AKB48も含めたかったのですが、AKB48は人気メンバーによる個人ブログが中心なので、
データサンプルとしてグループ単位を表現するデータとしては不適切かなと思い断念。

ももいろクローバーZ ベイビーレイズ まなみのりさ
私立恵比寿中学 でんぱ組.Inc Le Siana
チームしゃちほこ 夢みるアドレセンス DIANASWEET
たこやきレインボー アイドリング!!! Tokyo Cheer ② Party
SKE48 風男塾 PPP! PiXiON
NMB48 さくら学院 あかぎ団
モーニング娘。 PASSPO☆ 青春!トロピカル丸
Berryz工房 palet HR
スマイレージ Dorothy Little Happy 青山☆聖ハチャメチャハイスクール
Juice=Juice ひめキュンフルーツ缶 東京CLEAR'S
アップアップガールズ(仮) さんみゅ~ おやゆびプリンセス
Theポッシボー Negicco T!P
吉川友 姫CARAT スチームガールズ
フェアリーズ ANNA☆S バニラビーンズ
東京女子流 AXELL 川崎純情小町☆
SUPER☆GiRLS ミルクス
Cheeky Parade Party Rockets
GEM i☆Ris
e-Street TOKYO icle girls
w-Street OSAKA X21
w-Street FUKUOKA とちおとめ25
e-Street SAPPORO Fun×Fam
w-Street NAGOYA 山口活性学園
e-Street SENDAI culumi
プリズム☆メイツ アイドルルネッサンス
Prizmmy☆ RYUTist


2014/10/04

各アイドルのファン獲得力の比較からわかること

みなさん こんにちは。
CuteStrategyです。

そういえば前回書いたブログが、Huffington Postで2800いいね!近くも反響があり、
とても嬉しかったです。ありがとうございますm(_ _)m。
エイベックス:好調な国内業績を背景に再挑戦する海外進出と、そのアプローチの変化

最近ずっと一般向けにアイドルのトレンドや概要についての文章を書いていたのですが、
ちょっと今回は細かい話をしたいと思います。

でも今回は纏まりのないメモのようなものなので、そこらへんはご容赦下さい。

なんで書こうと思ったのかというと、
さいたまさんのブログで、アイドルとブログについて大変面白い分析をされていました。
アイドル界のブログ王はどこのグループだっ! 勝手にアイドルランキング~ブログ編~

このエントリーのすごく面白いところは、
・数多くのアイドルグループ間でブログの反応について比較している
・いいね数をPV数に近いものとして見立て、コメント数をファンの熱量として見立て、
 コメント数/いいね数をブログ打率として計算している
・結果のグラフがライブ規模やヲタ数や現場の雰囲気を反映している

というところです。
特にいいね数は感覚的に結構各アイドルグループの実際の人気を反映している気がします。
詳しくはリンク先を見て下さい。

百人近くにも渡るアイドルのブログを集計するのは本当に大変だったと思います。
お疲れ様でしたm(_ _)m

で、このブログを見てふっと思ったことがありました。
このデータをもうちょっと乱暴に要約して、他の数値と組み合わせれば、
面白い分析できるんじゃ?と

そこで、さいたまさんにお願いして生データを頂きまして、
当ブログでは違う角度から分析したいと思います。
本当に感謝しています。

2014/08/31

エイベックス:好調な国内業績を背景に再挑戦する海外進出と、そのアプローチの変化

エイベックスは、停滞する音楽市場の中であっても国内の好調な業績を背景として、以前から海外進出を重要な戦略の一つとして考え注力してきたが、現在まで海外におけるブランドの浸透に苦戦してきた。それに対して2014年に入ってから海外進出に対するアプローチを変更しており、今回はそのアプローチの内容と評価について情報共有します。

◎停滞する日本の音楽市場と国内で好調なエイベックスの業績

2014/07/06

加速するアイドルの海外進出 その裏に隠された意図とは

みなさん こんにちは。CuteStrategyです。

前回書きました「アイドルの必死なセールス・トークがファンを失う」が、
BLOGOSの記事閲覧数で総合1位を獲得し、
BLOGOS版とブログ版で合計1,500近くのいいね!を獲得するなど、
多くの反響をいただき大変嬉しいです。ありがとうございます。

今回はアイドルの海外進出についてです。
(BLOGOS版では動画や検索推移のグラフが見れない場合があるので、
その時は本家のブログで見ることをお薦めします。)

6月17日に日本の音楽業界に一つの衝撃的なニュースが駆け巡りました。
BABYMETAL、レディー・ガガのアメリカツアーサポートアクトに抜擢&アメリカ初ワンマンも

あの世界的に有名なアーティストであるレディー・ガガのオープニングアクトとして日本のアイドルグループBABYMETALが決定したのである。しかもレディー・ガガ本人からの熱烈なアプローチによる実現であると報道されています。
実は今アイドルグループの海外進出が着々と増えてきています。
なぜアイドルグループの海外進出が増えてきているのか当記事では様々な角度から分析します。

2014/06/29

アイドルの必死なセールス・トークがファンを失う

みなさん こんにちは
CuteStrategyです。

最近、気がかりな点が目に付くことが多くなったので共有したいと思います。

薄々気付いている人も、そんな論調の話を聞いたりすることもあると思いますが、
現在、日本の女性アイドル市場は成熟期から衰退期に入っていると私は考えています。
(この詳細な内容とその対応策については、2,3ヶ月後ぐらいにどこかのメディアで執筆予定です。)

製品ライフサイクル
縦軸は(A)販売数と(B)利益 横軸は時間
1.導入期 2.成長期 3.成熟期 4.衰退期

それはある程度実績や歴史のある中堅グループ以下ほど深刻で、
CD、DVDセールスやライブ動員数が徐々に減少しているアイドルは多く、
マネジメントの方々もそれを数値で実感し焦っていると聞きます。


2014/06/21

関心が二極化し複雑化するAKB48選抜総選挙

みなさん こんにちは。CuteStrategyです。

6月7日に2014年のアイドル業界の大イベントの一つであるAKB48の37thシングル選抜総選挙が終わりました。

皆さんの目には今回の選抜総選挙はどのように写ったでしょうか。


・昨年1位の指原莉乃を抑えて悲願の1位を獲得した正統派アイドルの渡辺麻友
・AKB48以外の支店グループ(SKE48,NMB48,HKT48)の躍進
・総選挙ランキングにおける若返り

など見る側の関心度や知識によって見る観点は大きく異なってくると思います。

当記事では、前回の選抜総選挙と比較して、
今回の選抜総選挙ではどのような傾向があったか概要を抑えていきたいと思います。