℃-uteとしての成功 vs 個人としての成功 | 外資系戦略コンサルタントの視点から見たアイドル・ビジネス

2011/07/31

℃-uteとしての成功 vs 個人としての成功



まず戦略を考える上で始めに何回かに分けて℃-uteの現状を知るために、
現状分析を行いたい。

まずは、
℃-uteというアイドルグループがどれだけ認知されているかを、
調査していたときに気づいたこと。

それは、
℃-uteはアイドルグループとしてよりメンバー個人の存在感が大きい
ということ

下のグラフを見てほしい。
現在、我が世の春を謳歌しているAKB48と
AKBの中で知名度TOP2と思われる
前田敦子と大島優子について
WEB上でどれだけ検索されているかを意味している。



図1 グループ知名度が個人知名度より大幅に高いAKB48


見ればすぐ分かるが、
トップレベルのメンバーの個人知名度に比べ
グループ全体の知名度が6~8倍も高い。

一方℃-uteはというと、

図2 グループ知名度と同等の個人知名度である℃-ute

これを見る限り℃-uteというグループは個人知名度とほぼ同等である。
(近年に限って言えば、鈴木愛理や矢島舞美は℃-uteの知名度を上回りつつある。)

後々に話すけど、
AKB48の強みはメンバー個人の能力の高さではなく、
グループ全体としての組織の強固さとブランドである。

一方℃-uteは個人に依存しており、
グループのブランドが確立していない。

グループ全体としての成功を取るか、
個人の成功を取るかについては議論の余地が沢山あるし、
それは各関係者個人の問題であるので、ここでは多くは議論しないが、

僕自身、℃-uteの誰推しというわけでもなく、
グループとして好きであるという個人的な考えと、
そもそも個人として成功できる、
若しくは、
個人の力だけで成功したいのであれば、
グループとして動く必要はないので、
このブログではグループ全体としての成功を考える。

さて、このグループvs個人の知名度の結果と
グループ全体の成功を考えた上で、以下の℃-uteの強み弱みについて仮説を作ることができる。

【℃-uteの弱み】
・℃-uteというグループ自体のブランド構築の失敗、戦略の失敗

・個人の人気に℃-ute全体が依存しているため、
脱退等のリスクが即グループ全体に波及する脆弱な組織体制

・個人の活動と℃-ute全体の活動の双方への作用連携が取れていない
- ファンのメンバー個人への興味UP→グループに対する興味UP
  →他メンバーへの興味UP→グループへの依存度UP
       というアイドルグループとしての良循環がどこかで途切れている。

【℃-uteの強み】
・個人の知名度の高さ
(グループと比較して。通常は構成メンバーの知名度がグループの知名度を超えることはない)

じゃあどないせいっちゅうねんっていうツッコミに関しては
現状分析とかが終わってから考えます。

ばいちゃーこ

4 件のコメント:

  1. 中島早貴さんの失言とか思い出せてとても面白いかったです。"airi suzuki" と "suzuki airi"は別扱いなので検索に含めるべきでは? どうもタイ・インドネシア "suzuki airi" 検索の人が多いようです。間違えてたらすいません。

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  2. コメントありがとうございまっす!

    ホントですね。"suzuki airi"で検索すると25%ぐらい総数がUPしてタイ・インドネシアが地域別に出てきます。

    そうすると完全に℃-uteの検索数より大きくなりますね(笑)

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  3. 最近記事を読めていなかったのでまとめて読ませていただきました。相変わらず面白く読み応えがありますね!
     twitterに貼られていたので改めてこの記事を読ませていただきましたが、アイドルグループとしての良循環が何故うまくいっていないのか非常に気になりますね。私は循環に当てはまったクチなので不思議でなりませw
     ℃-uteってイベントなどでは盛り上がり方を含め結構勢いがあって女性ファンの割合も体感的には一番多いのでキテるはずなのですがなぜか結果が思うように伴わないのが歯痒いですヽ(´Д`;)ノ

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  4. >セイジさん

    毎度ご利用ありがとうございます。

    僕も循環にはまっちゃいましたよぉ(笑)


    僕も実はなぜ人気がないのか正直分かんなくて苦戦してます。。。。

    ネット上の人気はすごいんですけどねぇ。
    かなりの難事件です。

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