アイドルグループのポジショニングマップ② | 外資系戦略コンサルタントの視点から見たアイドル・ビジネス

2011/12/08

アイドルグループのポジショニングマップ②



みなさん こんちわ

今日はアイドルグループのポジショニングマップの第二弾です。


一応、今までアイドルグループのポジショニングマップに関しては、

2つほど作りました。

それが、

アイドルグループのポジショニングマップ

アイドルグループの寿命はいつまでか(平均年齢から考える)

です。


結局のところなぜポジショニングマップを気にしているのかっていうのは、

ハロプロと各ハロプログループが、どんなコンセプト、ポジショニングを取れば良いか

という前調査のためでもあります。





ハロプロのポジショニングの1つはパフォーマンス(特に歌、ダンスを含めたライブ中心の)

なのは間違いないと思っているんですが、まだそれでも足りないと思っているので、

あと1~3個は確実に欲しいわけです。


ですが、ポジショニングマップを作るには、

如何せんデータ、ディスカッションやアンケートが色々必要で、

一人でいそいそ仕事をしながらブログを描いている僕には難しいのが現状なのです。

そこはどこからかアイディアや数値を引用しよう!と思っています。


んで、

前回はウレぴあだったんですが、

今回は日経エンタテインメント(2012年12月号)から引用しました。

ここは結構アイドルをビジネス目線で見ている雑誌なので、

有用なデータや情報が載っているのですが、

如何せん日経テレコンには載っていないという・・・・・orz


なので業界知識を得るのための経費という形で会社に請求できません。(笑)

載っていればジャンジャン使えるのに。。。。

方法はバックナンバー購入か、図書館ですねぇ(T_T)


あと、2つはポジショニングマップをゲットしたので、

時間があるときにでも公開したいと思います。


さて、前置きが相変わらず長くなりましたが、

このマップは縦軸が最大ライブ会場規模(2011年)

横軸が最新シングル初動売上枚数(2011年11月15日時点)


になっています。


ここから、この雑誌はライブ主体型かCD主体型のアイドルなのか

を理解しようとしたのでしょう。


まずは見てみましょう。





ハロプロ系は赤文字で記述しています。

これを元に僕の方でカテゴライズを行いました。




このように、

・アイドル勝組パターン


・ライブ注力パターン


・CD販売中力パターン


・認知苦戦パターン

のカテゴリに分けています。


さて、ええ、はい、悲しいです。


いつも定量的に見ると悲しくなってしまいます。

我が軍の何と弱いことか!(笑)


僕の大好きなハロプログループのうち3つが、

なぜ群雄割拠する沢山のアイドルグループと同じポジションにいるのか。


まぁこれが現実なんですね。(´Д⊂グスン。。。


さて、ひと通り落ち込んだ所でちょっと冷静に見てみましょう。


シングル初動売上枚数に関しては、

4万枚当たりが認知苦戦パターンを脱するボーダーとなっているようです。

NMB48やSKE48がライブ集客していないのはちょっと以外です。


初動ではなく長期間におけるCD売上にしたところで、

アイドル・ソング+イベント実施によるCD販売促進のような短期決戦型では、

数値は大きく変わらないでしょう。

なので軸及び数値に関していうことはありません。


そして、CD売上が高いことはオリコンチャートや、TVのランキング番組に載るなど、

広告宣伝を兼ねた役割を果たします。


しかし、多く売れた所でCD販売に紐付くイベントや握手会で

(CDの利益+広告宣伝効果)-イベント・握手会費用

が赤字であれば意味がありません。


ただ闇雲にCDを売るというビジネスモデルに関して果たして正しいか

もうちょっと分析して、何か言えたらいいなぁと思います。


次に縦軸を見ましょう。

ここでのキーポイントは縦軸の最大ライブ会場規模(2011年)です。

つまり、"1回につき何人の会場を埋める力があるか"であって、

"年間に何人をライブに呼べるか"ではありません。


CDの売上が低いハロプロであっても、

あの大所帯のアイドルを抱えられるアップフロントは、

年間で3,000人程度のキャパシティの会場を使ったライブを

ツアー形式で繰り返し実施することによって、

収益を上げるモデルと考えられます。

なので、

年間動員数という縦軸であれば違う観点のポジショニングが分かると思います。



まぁそこまで集計するほど僕にエネルギーも時間も無いので、

興味が有る方は是非やってみて僕に教えてください。

あと、ライブ会場のキャパシティ分布(日本にどれだけのキャパの会場が何個あるか)

もこの縦軸を詳細に分析するためには必要ですね。



但し、もし上の仮説(年間動員数が多いはずという)が

正しいのであれば、一点ほど注意する必要があります。


それは、

一人の顧客が他のアイドルに比べライブに行く回数が多いということです。

これは、一人あたりの既存顧客の利益依存度が高いことを意味するため、

既存顧客が離れれば離れるほど経営に深刻な影響を及ぼすということになります。


以前、既存顧客と新規顧客の重要性について話をしましたが、

アップフロントが既存顧客を軽視するアクションをすればするほど、

他の事務所と比較して、自分のクビを締めるということは肝に銘じる必要があります。


参考:ビジネスとして既存ファンが重要か 新規ファンが重要か


ということで、今回は以上です。


いやーやっぱ他人が作ったものを元に話をするのって楽ですね(笑)


ばいちゃーこ

*************追記(2011/12/10)***********
twitterやコメントでのツッコミが多かったのですが、

ライブ動員数は2011年、CD売上は2011/11/15時点の

集計なのであしからず




****************検索用*****************
9nine
AKB48
Berryz工房
℃-ute
Fairies
NMB48
SKE48
SUPER☆GIRLS
YGA
アイドリング!!!
アフィリア・サーガ・イースト
スマイレージ
ぱすぽ☆
モーニング娘。
ももいろ クローバーZ
恵比寿マスカッツ
東京女子流
風男塾

6 件のコメント:

  1. Berryz工房はさいたまスーパーアリーナでライブやってますよね?

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  2. >匿名さん

    ライブ動員数は2011年の期間ですね。

    返信削除
  3. CSさん、はじめまして。
    少し疑問に思うところがあります。

    既存顧客の方が新規顧客より大事というのは認知苦戦パターンにも当てはまるのでしょうか?少ないパイに対しては言い方は乱暴ですが、それを無視してでも新しい客をどんどん取ってこなければ成功できないのでは。

    ももクロを例に挙げれば昨年の時点では完全に認知苦戦パターン。クリスマスは日本青年館(キャパ1300人)でしたが今年はSSAでその10倍ぐらいの動員を上げるでしょう。

    色々話題を作りメディアに取り上げてもらい、新しい客をどんどん取ってきている印象です。アイドルに興味なかった人などもはまっているとよく聞きます。ちなみにももクロの最新初動は4万枚ですね。

    ドルヲタという限られたパイの中、今はアイドルグループが乱立して食い潰している感じです。アイドルに興味ない層やライトファンをいかに取り込めるかが今後重要になってくるのではないでしょうか?

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  4. >Z新規さん

    こんちわー コメントありがとうございます!

    >最新初動は4万枚ですね。
    労働讃歌ですね。知ってますよー
    でも横軸の集計が11/15なので。。。


    >既存顧客の方が新規顧客より大事というのは認知苦戦パターン
    >にも当てはまるのでしょうか?

    それはすごく良い視点だと思います。

    僕も既存ファンor新規ファンの文章を書いた時、
    既存ファンが0のアイドルの場合は、新規が重要だけど、
    どの時点で既存ファンが重要と言えるんだろう。

    と考えました。

    その結果、

    ・現時点で利益が出ている(赤字でない)時点

    であれば、既存ファンの方が重要ですね。

    そして、新規ファンの取り込みが重要なのは分かりますが、
    獲得に既存ファンの10倍以上の投資が必要なので、やはり既存ファンの方が重要です。
    (乱立している状態であれば、なおさらお金が掛かるし、新規ばかり取り込むアクションをする場合は短期決戦型アイドルとしてすぐ市場から退場せざるを得なくなると思います。)


    そして、重要といってもあくまで"優先順位"です。
    既存ファンの利害と、新規ファンの利害って不一致なケースの場合は既存ファンを大事にすることが重要ですが、
    殆どの場合利害は一致しているケースが多いので、
    一般的に既存ファンを大事にしたアクションは新規ファン取り込みにとっても良いと言えるんだと思います。

    なので回答としては、認知苦戦型でも現時点で利益が出ていて、小さく長くやっていこうとするアイドルであれば既存ファンが重要という回答ですね。

    このブログのテーマであるハロプロは利益出ていて既存ファンの不満度が高いという状況と、現時点の新規ファン取り込みの施策を重要視しているという点であの文章書きました。

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  5. こんにちは。モーニング娘。ファン10年以上してます。

    縦軸は最大ライブ会場規模より年間動員数の方が
    説得力あると思います。ベリキューもライブ注力
    パターンなのでは。来春もツアーは単独でやります
    ね。

    AKBは関東では西武D等関東では大きい会場ですが、
    他地域は普通のホールなので、娘。の全盛期に比べると
    まだまだな感があります。そもそも歌う集団じゃないか。

    後、勝ち組パターンですが、本当に勝ち組なのかしら。
    下世話ですが、実際メンバーはどれだけお金を貰って
    いるのか(稼いでお金を受け取る)のか?全盛期の
    娘。メンバーくらいなのか?って 外野から思って
    しまいます。

    もっと、唸るような文章を期待しております。

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  6. >しっちいさん

    コメントありがとうございます。

    >縦軸は最大ライブ会場規模より年間動員数の方が
    >説得力あると思います。

    しっちいさん集計お願いします。(笑)

    >後、勝ち組パターンですが、本当に勝ち組なのかしら。

    勝ち組の定義だと思いますよ。
    ビジネスにとっては収益を増やすことが尺度として考えられますが、

    アイドルにとっては収入だけでは無いと思いますよ。

    知名度という観点ってのもあります。

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